最近はシアトル系と言われるスターバックスコーヒーやブルーボトルコーヒーなどのサードウェーブコーヒーが人気ですね。
また、街中や郊外でも自家焙煎のカフェや喫茶店も多く見かけるようになりました。それぞれのお店がこだわり焙煎した豆を丁寧にハンドドリップして淹れたコーヒーは、格段に美味しく感じられます。
こうしたお店では自家焙煎したコーヒー豆を販売しているところも多くありますし、ビーンズショップといわれるコーヒー豆のみを販売するお店もあります。コーヒー豆を購入して自宅で飲むという方も増えています。
私自身、郊外へ出かけた時には自家焙煎のカフェに立ち寄ってコーヒーをいただくことも多くありますし、コーヒー豆を購入して自宅で飲むこともあります。また、時々はコーヒー豆を買うために遠出する、ということも。
最近、お店で飲んだりコーヒー豆を買ってくるのもいいけど
『自分でコーヒー豆を焙煎してみよう』
と思ったので、コーヒーの生豆や器具を購入して焙煎に挑戦してみました。
1.コーヒーの生豆
街中のビーンズショップでもコーヒーの生豆を扱っている(小売りしている)ところはなかなか無いようですが、ネット通販で購入することができます。
今回は、フェリシモで販売されていた
『マイ カフェ・スタイル 世界のコーヒー 60種』
というセットを購入してみました。60種類のコーヒーが50gずつの小袋に入っているものでした。中には初めて聞く種類や産地もありました。各国の産地別、農園別の生豆が入っているので、いろいろな味が楽しめそうです。
2.焙煎器具
焙煎に必要な器具は
・焙じ器、またはゴマ煎り器
・ザル
・うちわ
・コンロ(炎)
の4つがあればOKです。
焙じ器はほうじ茶などを煎る時に使う器具です。ゴマ煎り器でも焙煎することができます。今回の自家焙煎に使ったのは「常滑焼の耐熱焙じ器」です。蓋はついていませんが、縁の高さがあるのとカーブの形状が絶妙で、豆を返すときに飛び出してしまうこともありませんでした。
ザルは焙煎が終わった豆を冷やすために広げるのに使います。自宅にあるのもで十分ですが、できるだけ網目の大きな金属製のものが良いと思います。
焙煎した豆からはがれた薄皮を吹き飛ばすのですが、網目が大きいほど空気の通りが良いのと、細かい薄皮が網目から自然に落ちてくれます。
うちわは、ザルに広げた豆を冷やすときに使います。パタパタと扇ぐのが面倒ならば、充電式の小型扇風機でもいいでしょう。
あとは火の元、コンロです。私の場合は台所で焙煎したので、ガスコンロを使いましたが、カセットコンロでもいいですね。コーヒー豆に均一に熱が入るようにひたすら回したり、ひっくり返したりするので、熱源から離して使うことためにどうしても火炎が必要になるのです。
3.いよいよ焙煎開始
今回の豆は『ベトナム ロブ』という種類。なんとベトナムはブラジルに次ぐ、世界第2位のコーヒー豆生産量を誇るそうです。知らなかったー。
生豆を煎り器に入れますが、あらかじめ煎り器を予熱しておく必要は無いようです。
煎り器を火にかけて焙煎開始です。
火はガスコンロだと弱火~中火、カセットコンロだと中火~やや強火くらいでしょうか。煎り器とは10cm~15cmくらい離しますした。また、煎り器は手に持って絶えず動かしておく必要があります。煎り器の中で豆を水平方向に回したり、フライパン返しの要領で豆をひっくり返したりして、豆全体に均一に火が入るようにしなくてはなりません。
最初の豆はこんな緑色だったのが↓
5分くらい火にかけると水分が飛んで少し黄色くなってきます↓ 最初の5分は生豆の水分を抜く工程なので、炎に近づけすぎると豆の表面だけがごげる原因になってしまいます。
さらに5分ほど焙煎したらこんな色合いに↓ 少し茶色がかってきましたが、まだ火が通っていないので飲めませんよ。
もう5分くらい焙煎すると豆をひっくり返すときの感触が重く感じられるようになります。豆から油分が沁み出してきます。そして「パチパチ」という豆が爆ぜる音がしてきます。これを『1はぜ』と言うそうです↓
この段階で焙煎を終われば『浅煎り』の状態になります。この状態からもう少し焙煎すると『中煎り』になります。
さらにもう5分ほど焙煎すると1はぜよりも少し高いパチパチという音がする2回目の爆ぜ『2はぜ』が始まり、焙じ器から青白い煙が出始めます↓
この段階で焙煎を終われば『中深煎り』の状態になります。
今回の豆「ベトナム ロブ」のおすすめ焙煎度合いは中深煎り~深煎りとのことなので、もう少し焙煎して『深煎り』にしました↓
豆の焙煎が終わったらザルに移して豆を広げ、うちわで風を送って粗熱を取って冷まします。この時、チャフ(豆の外側の薄皮)を吹き飛ばして取り除きましょう。
これでコーヒー豆の焙煎が終了です。基本は火にかけて煎り器を動かすだけなので、思ったよりも簡単に焙煎できました。
焙煎の時間は目安です。コンロの種類や火加減で変わってくるので、各自で調整してくださいね。
ですが、豆の種類やそれに合った煎り方(浅煎り~深煎り)がありますので、コーヒーを極めるための道は険しく奥は深いのでしょう。
ここに示した焙煎の時間は目安です。コンロの種類や火加減で変わってくるので、各自で調整してくださいね。
4.美味しくいただきます
早速、焙煎した豆を挽いてコーヒーを入れてみます。我が家はハンドミルなので、ハンドルを回してゴリゴリと豆を挽くのですが、これもコーヒーをいただくための大事な儀式です。
今日はマグカップに乗せるタイプのペーパードリップです。
お湯を注いで完成↓
今日はもう一種類、焙煎してみました。コロンビアのエメラルドマウンテンという豆で、『中煎り』にしてみました。
5.まとめると
自宅でのコーヒーの自家焙煎をまとめると、
1)コーヒーの生豆はネット通販で入手できます
2)必要な焙煎器具は焙じ器(ほうじ茶の煎り器)、またはゴマ煎り器
3)煎り器は常に動かす、止めてはだめです(豆が焦げてしまいます)
4)豆の爆ぜる音と色合いを見て焙煎度合いを決めましょう
5)焙煎の度合いはお好みで(浅煎り~深煎り)
です。
カフェで飲むのも、焙煎した豆を購入するのもいいですが、自宅で自家焙煎して自分だけの味を楽しめるのも、また一味違ったコーヒーの楽しみですね。
皆さんも是非、自宅で自家焙煎を試してみてはいかがでしょうか?