がんの治療効果も ~高濃度ビタミンC点滴と断糖療法~

ビタミンCを果物や野菜から多く摂取する人は、肺がん、乳がんなどのがんを発症するリスクが低いと考えらているようです。

また、がんの治療を補助する目的で大量のビタミンCを点滴する治療法が提唱されています。

ビタミンCと断糖療法を併用 副作用ほぼゼロの「がん治療」

日本人の死因のトップの「がん」。従来の手術や抗がん剤治療とは違う治療法が注目されています。

それは、「超高濃度ビタミンC点滴」と「断糖食事療法」を併用する方法です。この治療法を提唱されているのが、東京・目黒の「ハタイクリニック」の西脇俊二医師。西脇医師の治療を受けるために、いま全国からがん患者が押し寄せているそうです。

なぜビタミンCなのか?

抗がん剤は強い酸化物質で、この作用によりガン細胞を攻撃して死滅させます。ですが抗がん剤はその強い酸化作用で、がん細胞ばかりか正常細胞にも悪影響を及ぼします。それが副作用です。

一方、がん細胞に大量のビタミンCが作用すると過酸化水素が発生しますが、この過酸化水素も強い酸化作用があります。ですが、正常細胞はカタラーゼという酵素を持っていてビタミンCが作った過酸化水素を水と酸素に分解するのです。つまり、がん細胞にだけ作用し、正常細胞には悪影響を及ぼさない。

そう、ビタミンCはまさに“天然の抗がん剤”的な働きをするのです。

糖質を徹底的にカットすると

がん細胞は糖質(ブドウ糖など)を主な栄養源として増殖します。ブドウ糖とビタミンCは化学構造が似ているので、がん細胞が断糖状態に陥ると、よく似た化学構造のビタミンCを"食べて"しまい、その際に発生する過酸化水素(H2O2)ががん細胞を攻撃して死滅させます。

すので、がん細胞を断糖状態にするためにも、徹底的に糖質をカットする必要があります。

「断糖」食事療法とは?

西脇医師が勧めるのは、単なる糖質制限ではなく「断糖」食事療法だということです。

ご飯やパン、麺類や野菜もゼロで、果物も摂らない、糖質を徹底的にカットする食事療法です。その基準は一日5g以下です。

糖質を断ってがん細胞を断糖状態にして、ブドウ糖に似たビタミンCを食べさせる、ということです。

ビタミンCの濃度

普通の人のビタミンCの必要量が、5.5~16.8マイクログラム/ミリリットルのところを、がん治療では3500~4000マイクログラム/ミリリットルという高濃度で投与するとのこと。

副作用は点滴中に眠気が出る、口が乾くなど、気にならない程度とのことです。

もしもの時には、手術や抗がん剤治療、放射線治療ではない、セカンドオピニオンとしての新しい治療法として検討する価値があるかもしれません